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3)STL:Submerged Tunet Loadingノルウェー国営石油会社STATOILが考案したコンセプトで、海底からの石油積み込みラインの先に端部ブイを取り付け、タンカーの船底から船体のターレット部分に結合させるシステムである。1993年に英国領Fulmar鉱区においてシェル社のチャーターで始めて採用された。端部ブイは通常8本の係留チェーン・ワイヤーで海底から固定され、30m〜1,200mの水深の範囲で設置
可能とのことである。
この方式の利点としては、
・結合・取り外しが可能でありかつ操作が簡単であること。・最小限の改造でシステムの取り付けが可能であるので、改造コストが少なくてすむ。

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STLシステムの概念図(STATOIL STL Operational Experience)

・ターレット・端部ブイ部分のサイズが標準化され、他のFSOと共用することができ、遊休のFSOを効率的に運用できる。
・操作が安全である。また、油漏れの心配がない。また、海底油田からFSOへの輸送だけでなく、FSOからシャトルタンカーへの積み込みにも適用できる。
また、このシステムを生産システムにも適用したのが、STP:Submerged Turret Productionである。ターレットブイの部分に多数の生産ラインが通る為、やや複雑かつ大きくなるが基本コンセプトは同様である。

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STL/STPシステムの概念図(STATOIL STL Operational Experience)

4)MST:MuItipurpose Shttle TankerSTL/STPのコンセプトをさらに進めて、様々な開発ステージにおける要求に応じて、シャトルタンカーからFPSOまで多用途に使用しようとするコンセプトである。
5)ACT−OG(Agip,Chevron,Texaco−Operating Group)=Disconectable Buoyant TurretMooring
1990年に南シナ海の水深116m、Huizhou Fieldに設置されたFPSOであり、台風から避難出来る様に、取り外し可能なターレット係留方式を採用して

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MSTシステムの概要を示す展示模型

 

 

 

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